+ 魔性の子 +    小野不由美


とうとう手を出してしまった小野不由美
「十二国記」のサイドストーリィで
ファンタヂィミステリて云うのかな
ちょっとホラーぽいかな
でも
こんな凄いことになるとは思いませんでした

広瀬は教育實習先の學校で
皆とは違う雰囲氣の生徒
高里と出会います
彼は周りから浮いているだけでなく
昔 神隠しに遭い
拘わると祟られると云う噂の爲
誰も近寄ろうとしないのでした

彼の周りで次々起こる怪現象
孤立してゆく高里
其の高里を支えていたのは
昔 臨死体験をした広瀬でした
広瀬は高里を
故國から來た同類の樣に思っていました
高里のことを判ってやれるのは自分だけだ
そして高里なら此の郷愁を判って呉れる筈だと

此處は自分のいるべき場處ぢゃない
もっと自分に相応しい場處があるはずだ
還りたい あの場處へ・・・
そんな広瀬の望郷の念が
痛いほど伝わってきます

“人が人であることは、こんなにも汚い。”
きれいなままでは生きてゆけない
其の事實を認めたくない広瀬
でもやっぱり自分も
同じように醜い人間なのだと知るシーンは
痛いです
どんなに酷い目に遭っても
變わらず純粋な高里とは違うんだと

今ちょうどテレヴィで
「十二国記」の泰麒編を放送しているので
“タイキ” “サンシ”といった単語も理解出來ますが
知らないで讀むと
何のことやらさっぱりでしょう
此のシリィズは用語が難しいので
馴れるまでは大變です
やっぱり此れだけで内容を理解するのは難しいですし
此の話の前後がとても氣になります
「十二国記」に手を出してしまいそうです

此處に出てくる泰麒がかわいいんですvv
素直で利発で純粋で
其の彼が六年後にこんな事件に卷き込まれて
苦悩しているのを見るのは辛かったです

とにかく人が死にます
此處まで高里を追いつめることはないのにと思うほど


20040728〜0804