+ バッテリー 2卷 +   あさのあつこ

大好きな作品の待望の文庫化です
児童文学なのですが
内容は 児童文学とは思えない
子供向けでは勿体無い
大人にこそ讀んで貰いたい作品です

天才的ピッチャーの主人公・巧
1卷では
転校先でキャッチャーの豪と出逢い
2卷は
ふたりが中學生になった處から始まります

中學で初めてバッテリーを組んで野球が出來る
しかし
親の許可 監督の許可 學校の許可
校則 規則
そんなものが巧を縛り付けます

此の作品の一番の魅力は
巧のキャラクタァ
巧の性格を云いあらわすなら此の台詞

「才能があって、プライドが高くて、お美しくていらっしゃる。
生意気で、自分勝手で、自信過剰で、
他人のことなんか、チラッとも考えない。
傲慢で、冷静で、妥協しなくても生きていける。
最高やね。最高に嫌なやつやないか」

此の台詞
云われる方も 云っちゃう方も かっこいいですvv
自分の力を信じ
残酷なほど傲慢で 愛しいほど繊細で
こんな性格の巧が
おとなしく従う筈がありません

子供だからと押さえつけ
力を認めようとしない大人に苛立ち
絶対言いなりにはならないと
強く抵抗します
誰もが巧を生意気だと云い
怒りや嫉妬をぶつけ
力でねじ伏せようとします
其れに負けまいと
唇を噛み締め 両足に力を込め立っている巧は
愛しいです
「おれの球だけを見てほしい。
でないと、壊れちゃいそうな氣がするんだ」
って云うんです
なんてかわいい・・・

18.44メェトル離れている時は
こんなにも氣持ちが通じ合うのに
傍にいると傷付け合ってしまうバッテリーにも
はらはらさせられます
ほんと ぢれったいです

監督が巧の球を見て
育ててみたいと思うくだりは
野球さっぱりの私でも
どきどきしましたvv
まちがいなくおもしろい野球が出來る筈
そんな試合 見てみたいです

でも1番どきどきしたのは
作者あとがき
此處まで此の作品に拘って呉れてるなんてっ
ファンとしては ほんとに嬉しいです
それは期待してもいいって事ですか?
あさの先生

讀者も作者も卷き込んで
「お前らにおれが捉えられるかよっ」と
すり抜けて行ってしまう
容易には捉えられない
だから 追ってしまう
そんな子なんです 巧は
そして
他の子達もみんなかっこいいです
こんな中學生がいたら
惚れちゃいます

大人の側から讀んでもおもしろいです
ガキ扱いしながらも
恐れを知らず 自由な子供を
羨ましいと思っていたり
極端に人に触れられる事を拒む巧を
どんなに心配でも
抱きしめてやることも出來ないなんて(泣)
と 母親に感情移入しちゃいます

ああ
私の文章力では
到底此の作品の魅力は傳えられません
ぜひぜひ 讀んでみて下さいっ



20040625〜0701